
1839年〜20世紀初頭 / ヨーロッパ・アメリカ
写真の発明は絵画をどう変えた?切り取り・複製・近代の視覚
- 転換点
- 1839年に複数の写真方式が公に紹介された
- 視覚の変化
- 偶然の切り取り、瞬間、複製可能な像が広がる
1839年に写真術が公表されたあとも、写実絵画は作られました。写真家は絵画の構図や光を学び、画家は写真を資料に使い、画面の端で人物が切れるような見え方も試します。『写真が写実を引き受け、絵画が自由になった』という一行では収まらない往復をたどります。
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「写真史」の記事を20本まとめました。気になる作家や作品から読んでみてください。

1839年〜20世紀初頭 / ヨーロッパ・アメリカ
1839年に写真術が公表されたあとも、写実絵画は作られました。写真家は絵画の構図や光を学び、画家は写真を資料に使い、画面の端で人物が切れるような見え方も試します。『写真が写実を引き受け、絵画が自由になった』という一行では収まらない往復をたどります。
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実践ガイド
道路を歩く二人と、その横で『次は列車を』と勧める広告。ドロシア・ラングの写真は現実の記録ですが、人物と文字をどこへ置くかも周到です。アート写真は、特別に美しい被写体を撮ることより、写った現実をどう作品として見せるかに関わります。
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1960〜70年代 / 日本写真
「アレ」は粒子の粗さ、「ブレ」はカメラや被写体の動き、「ボケ」は焦点の外れです。三つは同じ失敗の別名ではありません。一枚の中で重なることはあっても、画面に残す跡は違います。
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1968〜1970年 / 日本写真
『PROVOKE』は、写真と文章を同じページでぶつけた同人誌です。一冊の写真集とは作りが違います。1968年の創刊号に森山大道の名はありません。森山が加わるのは第2号から。
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1860年代〜1870年代 / イギリス
《The Kiss of Peace》を見ると、最初に気づくのは柔らかな焦点です。ところが見続けているうちに、輪郭よりも二人の頬の近さが気になってきます。細部は薄い。
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1945年以後 / 日本写真
溶けて変形した瓶、夜の街に光る看板、黒がつぶれた雑誌の見開き。戦後日本写真には、きれいに説明しきれないものが残っています。東松照明は基地や長崎へ向かい、森山大道はカメラを持って街路を歩きました。
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1974年以後 / 展覧会史
1974年のMoMA『New Japanese Photography』。2009年のSFMOMA『The Provoke Era』。そして近年の森山大道や東松照明の回顧展。
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1920年代〜1930年代 / パリ
顔の横に仮面が一つ置かれている。人通りのない店先に、マネキンだけが立っている。写っている物はどれも現実にあるのに、なぜか落ち着きません。写真が事実らしく見えるからこそ、その中に生じた小さなずれが夢のように感じられます。
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実践ガイド
輪郭が甘い写真を見ると、ついピントの失敗を疑います。けれどキャメロンの人物像やスタイケンの夜景では、その曖昧さが肌のぬくもりや湿った空気を残しています。細部が消えた場所で何が強まったのか。
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1960年代以後 / 日本写真
こちらをにらむ野良犬。白く飛んだ路面。看板の文字と通行人の身体が、同じ黒の粒にのみ込まれていく。森山大道の写真では、場所を理解するより先に街の匂いや速度が届きます。
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1950年代以後 / 日本写真
傷の残る瓶、基地の旗、沖縄の街角。東松照明は、戦後日本という大きな言葉を、物の表面と乾いた光へ置き換えました。最初に歴史の結論を探さず、何がどんな距離で写されているかを見ると、怒り、憧れ、違和感が混ざる写真へ近づけます。
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1900年代 / アメリカ
《The Flatiron》の高層建築は、霧と裸木の向こうで輪郭を失いかけています。《The Pond—Moonlight》では、池も木々も夜の色へ溶ける。場所は確かに写っているのに、あとに残るのは湿った空気や時間帯の気分です。
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20世紀初頭 / 写真文化
同じ写真でも、新聞の片隅に小さく載るのと、上質な紙へ丁寧に刷られ、広い余白の中に置かれるのとでは見え方が違います。アルフレッド・スティーグリッツは『Camera Work』で、撮影後の印刷、文章、掲載順まで設計しました。
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19世紀末〜20世紀初頭 / 欧米
頬の輪郭が少し甘い。雪の向こうで馬車が消えかける。いまなら撮り直したくなる像を、19世紀末の写真家たちは完成作として差し出しました。カメラが自動で現実を写すだけの機械なら、どこにピントを置き、どんな紙に刷り、どこまで手を加えるのか。
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1930年代以後 / 写真と社会
カメラは現実を写しますが、どこに立ち、誰へ近づき、どの瞬間を一枚に残すかは撮る人が決めます。ドキュメンタリー写真は社会を記録しながら、その見せ方も作ります。《Migrant Mother》の視線と構図から、記録性と表現性を同時に見ます。
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1900年代〜1920年代 / パリ
《Rue Mouffetard》に写るのは、店先の野菜と値札、石畳の通りです。営業が始まる前の湿った空気や、これから人が通る気配まで残っているように見えます。アジェが記録した古いパリには、誰かがいなくなったあとのような時間が流れています。
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19世紀末〜現在 / 都市と公共空間
ストリート写真には、歩行者が交差する一瞬もあれば、誰もいない早朝の店先もあります。共通するのは、公共空間にすでにある光景を、撮影者が選んだ位置から切り取ることです。
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1890年代〜1910年代 / アメリカ
吹雪の五番街を撮り、船の甲板を幾何学的な構図へ変え、写真雑誌を編集し、ギャラリーも運営する。スティーグリッツの仕事は一枚の写真に収まりません。写真を撮ることと、作品として見せる場所を作ることを同時に進めました。
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1900年代 / アメリカ
一枚の写真が良くても、それを美術として見る場所がなければ評価は広がりません。フォト・セセッションは写真を撮り、雑誌『Camera Work』を刊行し、ギャラリー291も運営しました。
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実践ガイド
シャッターを切ったあとも、写真は完成していません。どの一枚を選ぶか。どこまで切り取るか。小さく手元で見せるか、大きく壁へ掛けるか。複数枚なら、どんな順番にするか。現実を写した画像が作品になる過程には、撮影後の判断も深く入っています。
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