見る軸
- 光を物の説明ではなく、時間や感情を動かす装置として見る
- 帆船と蒸気船、雨と速度のように、時代の変化が画面に入るところを見る
- モネやドランと比べると、同じ都市や大気の見方がどう変わるか追える
ロマン主義
ターナーは、風景を穏やかな眺めではなく、光と歴史がぶつかる出来事として描いた画家です。海、蒸気、夕焼け、ロンドン景観を並べると、近代風景画の入口が見えてきます。

19世紀前半 / イギリス
青白い帆船が夕日の中を進み、その手前で小さな蒸気船が黒い煙を吐いています。《戦艦テメレール号》では、古い船ほど淡く、新しい機械ほど黒い。ターナーは二隻の色と光で、時代が入れ替わる場面を作りました。
記事を読む
これから
2026年 / 日本の展覧会
国立西洋美術館の『テート美術館 ターナー展』は、2026年10月24日から2027年2月21日まで。前売券は一般2,200円で、手数料0円のオンライン窓口もあります。
記事を読む
作品ガイド
1838年、テメレール号は解体のためテムズ川を曳かれました。実際の船体は黒と黄で、タグボートは二隻。ターナーはそれを白と金の幽霊のような船へ変え、曳船も一隻だけ目立たせました。
記事を読む
作品ガイド
雨の中から黒い機関車が現れ、細い橋をこちらへ走ってきます。車輪も客車もよく見えません。それでも速さは伝わる。橋の急な遠近と、線路に描き足された小さな野うさぎを手がかりに、この見えにくい絵をたどります。
記事を読む
18世紀末〜19世紀 / ヨーロッパ
ドラクロワの群衆は旗の下へ押し寄せ、ターナーの船は嵐の中で輪郭を失います。フリードリヒの人物は、霧の山を前に立ち止まったままです。ロマン主義が扱ったのは、甘い感傷に限りません。
記事を読む
19世紀中心 / ヨーロッパ・日本
人の後ろに広がる雲海、夕日へ曳かれる古い戦艦、遠くの富士へ重なる大波。同じ風景画でも、こちらが感じる時間はまるで違います。自然を正確に写したかを競う前に、人物、光、地平線がどこに置かれたかを比べてみましょう。
記事を読む
19世紀〜20世紀初頭 / ロンドン
ターナーのテムズ川では、老いた軍艦が夕日に溶けます。ドランが同じロンドンを描くと、川は青緑、空は黄や橙に割れ、橋が画面を勢いよく横切ります。
記事を読む