日本美術から

日本からアートに入ってみる

西洋美術の年表より、日本の作品から始めたいときに。

最初からヨーロッパ中心の年表に入らなくても、アート史は追えます。このコースでは、江戸から戦後までを一本の流れでつないで、日本から始めても全体へ届く感覚をつくります。

6本の記事合計 約65日本の作品や作家から興味を広げたい人、浮世絵の先に何があるのか知りたい人向け。

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この流れで見えてくること

  • 浮世絵と近代以降の視覚文化がどうつながるかを追えます。
  • 戦後日本の前衛が、国際的な美術の流れとどう交差したかを追えます。
  • 日本から入ってもアート史全体につながる感覚が得られます。

進め方の目安

順番どおりに進めると流れはつながりますが、途中で立ち止まっても問題ありません。 気になる記事で寄り道しながら、自分のペースで戻ってくるくらいの使い方を想定しています。

この流れでたどる

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    まずは都市文化の中で浮世絵がどんな役割を持っていたかを見ていきます。

    人気役者の姿、評判の美人、行ってみたい名所。浮世絵は美術館へ入る前、江戸の人々が『いま面白いもの』を手元で楽しむ画像メディアでした。何枚も刷り、売り、持ち帰れるから、流行へすばやく反応できる。

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    同じ浮世絵でも、視線のスケールが大きく変わる例として読みます。

    《神奈川沖浪裏》を思い浮かべると、大きな波が真っ先に出てきます。けれど画面の奥には小さな富士があり、三艘の舟には人が身を伏せています。波だけを切り取れば、これほど緊張した絵にはなりません。

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    風景の切り取り方が近代の視覚にどう響くかを見る段階です。

    斜めの雨に追われて、人びとが橋を急いで渡る。歌川広重の風景には、名所の形と一緒に、その場を通る人の速さがあります。代表作は《東海道五十三次》と《名所江戸百景》。「安藤広重」という呼び名との関係から、北斎との違い、雨や雪の見どころまで見ていきます。

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    戦後になると、作品が物体を超えて行為になることを体験します。

    紙を突き破る。泥へ飛び込む。電球をまとって光らせる。具体美術協会の作品は、写真だけでも勢いが伝わります。残った紙の裂け目や泥の跡まで見ると、派手な行為の向こうで素材も形を決めていたことに気づきます。

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    さらに意味づけを減らし、物と空間の関係へ視線を移します。

    石のそばに鉄板が置かれている。ガラス板が石の重みを受けている。『これで完成なの?』と思ったら、材料へ近づき、接している場所と間の空白を見てみてください。もの派は、作家が何を作ったかより、元からある物が出会ったときに何が起きるかを見せました。

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    もの派の感覚が、一人の作家の仕事でどう深まるかを見ます。

    床に石と鉄板が置かれています。数歩近づくと、鉄板が石を受け止めているようにも、互いに押し合っているようにも見える。李禹煥の《Relatum》では、物の間の空白にも緊張があります。

途中で役立つアートのことば

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寄り道するなら

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喜多川歌麿《寛政三美人》

18〜19世紀 / 江戸

波の北斎、雨の広重、顔の歌麿

北斎
大胆な形と遠近・スケールの対比。代表作は《神奈川沖浪裏》
広重
雨・雪・道・橋から天候と移動を表現。代表作は《大はしあたけの夕立》

北斎の波は富士をのみ込みそうに迫り、広重の雨は橋を渡る人を急がせ、歌麿は眉や口元のわずかな差で三人を描き分けます。《神奈川沖浪裏》《大はしあたけの夕立》《寛政三美人》を並べれば、個性の違いは明快です。

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ヨーコ・オノ《Wish Tree》

1960年代以後 / 日米

ヨーコ・オノ入門:作品を見る人が、作品の一部になるとき

木に願いを結ぶ。舞台に座る人の服を切る。短い指示文を頭の中で実行する。ヨーコ・オノの作品は、観客が応じるまで形が決まりません。展示物が何を表すかより、自分へどんな動詞が渡されたかを考えると、《Wish Tree》の静けさと《Cut Piece》の緊張がはっきり分かれます。

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同じテーマを別の角度から読めるコースです。

アート史学習のロードマップ図

はじめに

アート史をまず一周したい

まずは全体の流れを一度見ておきたいときに。

ルネサンスから現代アートまで、大きな流れを一周するためのコースです。

  1. 1アート史の学び方ロードマップ:続けやすい最初の30日
  2. 2絵画の見方|構図・光・色・視線を読む5ステップ
  3. 3ルネサンスとは?“見える世界”を作り直した時代の読み方
662
アンドレア・マンテーニャ《死せるキリスト》

作品の見方

作品の見方を身につけたい

知識より先に、作品の見方を増やしたいときに。

絵画、抽象画、彫刻の見方を順番に試しながら、単一作品の読み方までつなぐコースです。

  1. 1絵画の見方|構図・光・色・視線を読む5ステップ
  2. 2《モナ・リザ》は何がすごい?有名な理由と5つの見どころ
  3. 3抽象画の前で、意味より先に見るもの
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オン・カワラ《June 19, 1967》

現代美術

現代アートで固まりがちな人へ

現代アートの前で足が止まりやすいときに。

現代アートを難しく感じる理由から入り、インスタレーションやパフォーマンスまでつないでいくコースです。

  1. 1現代アートはなぜ難しく感じるのか:つまずきやすい理由を先に知る
  2. 2コンテンポラリーアート入門:「いまの美術」はどこから入ると面白い?
  3. 3作品の中を歩く。インスタレーション・アート入門
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