はじめに

アート史をまず一周したい

まずは全体の流れを一度見ておきたいときに。

時代名を細かく覚える前に、『どこからどこへ変わっていったのか』を一本で追うための順番です。先に見取り図を持っておくと、あとで個別の記事へ入りやすくなります。

6本の記事合計 約62アート史の全体像をざっくりつかみたい人、展示や本で出てくる時代名に置いていかれたくない人向け。

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この流れで見えてくること

  • ルネサンスから現代までの大まかな流れを一度通せます。
  • 作品を見るときの基本的な視点を先に置けます。
  • 次に深掘りしたい時代を決めやすくなります。

進め方の目安

順番どおりに進めると流れはつながりますが、途中で立ち止まっても問題ありません。 気になる記事で寄り道しながら、自分のペースで戻ってくるくらいの使い方を想定しています。

この流れでたどる

  1. 1

    最初に全体の見取り図をつくって、時代の並び方に慣れます。

    続かないと感じるときは、意志の問題というより、今の自分に合う順番がまだ見つかっていないことが多いです。

  2. 2

    作品を見る順番を知っておくと、時代の違いも追いやすくなります。

    名画の前に立つと、題名を確認してすぐ次へ進みたくなるかもしれません。まず少し離れ、いちばん明るい場所を探す。そこから線、色、人物の目や手を追い、最後に解説を読む。この順番なら、自分で見つけたことと知識を混ぜずに、一枚の絵へ戻ってこられます。

  3. 3

    西洋美術で何が『新しい基準』になったのかを見ていきます。

    床の線は一点へ集まり、人物の身体には重さが戻ります。古代の神話や哲学も、当時の都市が求めた新しい画面へ生まれ変わりました。ルネサンスを『昔への回帰』だけで覚えると、この実験の勢いを見落とします。

  4. 4

    外の光や一瞬の見え方が主役になる転換点を見ます。

    港の霧に太陽が浮かび、木漏れ日が人々の服に落ち、踊り子は舞台裏で身体を休めます。印象派は神話や歴史の大事件に加え、移ろう光と同時代の日常を絵の中心へ置きました。モネ、ルノワール、ドガでは、同じ運動の中でも見る場所が違います。

  5. 5

    近代からモダンアートへ、何がほどけていったのかを追っていきます。

    1863年、パリ・サロンの落選作を見せる別会場が開かれました。そこに掛かったマネ《草上の昼食》には、観客の笑いも批判も集まります。作品を選ぶ審査員の外側に、観客が自分で判断できる場所ができた。

  6. 6

    いまの美術が『作品そのもの』だけで完結しない理由までつなげます。

    展示室に巨大な蜘蛛が立ち、床には一億個の磁器の種が広がる。絵の上手さだけでは測れない作品を前にすると、戸惑うのは自然です。何でできているか、どれほど大きいか、自分の身体がどう動いたか。

途中で役立つアートのことば

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寄り道するなら

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ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山》

19世紀末 / ヨーロッパ

同じ印象派から、三人は別の方向へ進んだ

ゴッホは病室の窓から見た景色をそのまま写さず、夜空と村を組み替えました。スーラは細かな色点に加え、動かない人物の並びまで計画しました。セザンヌは山と空の境を閉じず、白い下地も残しています。

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アルフレッド・スティーグリッツ《The Steerage》

19世紀半ば〜20世紀前半 / 写真

写真がアートになる瞬間:記録と表現のあいだをどう見る?

写真には、カメラの前にあったものが写ります。ただし、撮影者の背後やフレームの外は見えません。同じ街角でも、立つ場所とシャッターを切る時刻で別の一枚になります。写真を見るときは、写った事実を確かめたあと、その範囲を誰がどう選んだかへ進みます。

記事を読む

別の角度から読む

同じテーマを別の角度から読めるコースです。

古代哲学者をルネサンスの建築空間に描いたラファエロ《アテナイの学堂》

思想と社会

思想と社会から西洋美術をつなぐ

様式の名前だけでなく、なぜ美術が変わったのかを知りたいときに。

絵は、画家ひとりの発想だけで生まれるわけではありません。宗教、注文主、市場、美術館といった背景から、西洋美術の変化をたどります。

  1. 1ルネサンスの人間は、画面のどこに立っているのか
  2. 2ヴィーナスの美しさは、魂をどこへ導くのか
  3. 3《ヴィーナスの誕生》の注文主は、断定できない
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雲海と岩山を見渡す人物を描いたフリードリヒ《雲海の上の旅人》

近代を読む

近代社会の変化からアートを読む

19世紀以降の美術を、社会や思想の変化と一緒に読みたいときに。

鉄道、写真、広告、戦争、美術館。社会の変化が、作品の作られ方と見る側の目をどう変えたのかを追います。

  1. 1美しいのに怖い。ロマン主義の「崇高」
  2. 2旗、戦争、風景から「国」を見る
  3. 3列車、群衆、余暇。産業革命のあとに絵が見たもの
18231
オン・カワラ《June 19, 1967》

見るための理論

現代アートの考え方を道具にする

形や上手さ以外の見方を、短い順番で持ちたいときに。

デュシャンから消費社会、記号論、時間、展示空間、ポストモダン、制度批評、ポストコロニアル、フェミニズムまで、現代アートでよく使う見方を作品から学ぶコースです。

  1. 1現代アートはなぜ難しく感じるのか:つまずきやすい理由を先に知る
  2. 2便器の前に、階段を降りる裸体があった
  3. 3スープ缶が美術館へ入ったとき、何が変わったのか
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アンドレア・マンテーニャ《死せるキリスト》

作品の見方

作品の見方を身につけたい

知識より先に、作品の見方を増やしたいときに。

絵画、抽象画、彫刻の見方を順番に試しながら、単一作品の読み方までつなぐコースです。

  1. 1絵画の見方|構図・光・色・視線を読む5ステップ
  2. 2《モナ・リザ》は何がすごい?有名な理由と5つの見どころ
  3. 3抽象画の前で、意味より先に見るもの
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ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》

不思議な作品

少し怖い名作から入ってみる

きれいより先に、ぞわっとする作品が気になるときに。

怖い、不思議、落ち着かない。そんな第一印象から名作へ入るためのコースです。

  1. 1美しいのに、なぜか怖い。5つの名画を見比べる
  2. 2《真珠の耳飾りの少女》が、少し怖く見える理由
  3. 3人物は叫んでいるのか、耳をふさいでいるのか
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オン・カワラ《June 19, 1967》

現代美術

現代アートで固まりがちな人へ

現代アートの前で足が止まりやすいときに。

現代アートを難しく感じる理由から入り、インスタレーションやパフォーマンスまでつないでいくコースです。

  1. 1現代アートはなぜ難しく感じるのか:つまずきやすい理由を先に知る
  2. 2コンテンポラリーアート入門:「いまの美術」はどこから入ると面白い?
  3. 3作品の中を歩く。インスタレーション・アート入門
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葛飾北斎《神奈川沖浪裏》

日本美術から

日本からアートに入ってみる

西洋美術の年表より、日本の作品から始めたいときに。

浮世絵から戦後前衛まで、日本の作品からアート史の広がりを見ていくためのコースです。

  1. 1浮世絵とは?江戸の“画像メディア”として読む入門ガイド
  2. 2北斎入門:《神奈川沖浪裏》はなぜ目を奪うのか
  3. 3歌川広重(安藤広重)とは?代表作と特徴をやさしく解説
665