ART WORD / 形式
トリプティク
一枚ではなく三面で見せると、画面の中に『並べる』『開く』『対比する』という別の面白さが生まれます。
ひとことで言うと
トリプティクの意味
トリプティクは、三つのパネルからなる作品形式です。中央と左右の関係によって、物語や対比、視線の流れを組み立てます。
作品でつかむ
快楽の園
左・中央・右の場面が並ぶことで、創造、快楽、地獄という大きな対比と流れが立ち上がる
- 中央だけでなく、左右との関係を見る
- 三面が同時に見えるからこそ生まれる対比に注目する
- トリプティクは順番に読むことも、往復しながら読むこともできる

ひとことで言うと
トリプティクは、三つの面で構成される作品形式です。宗教画の祭壇画でよく使われましたが、単に大きいだけではなく、複数の面を関係づけながら読むための形式でもあります。
そのためトリプティクでは、一面ずつの完成度以上に、『三つ並ぶことで何が起きるか』を見ることが重要になります。
どこを見るとわかりやすい?
まず中央が何を担っているかを見ます。多くの場合、中央は最も大きく、主題の中心になります。そのうえで、左右が中央を支えるのか、対立するのか、時間の前後を示すのかを考えると構造を追いやすくなります。
画面の中の人物や色が、左右の面をまたいで呼応していないかを見るのも有効です。トリプティクでは、離れている面同士が静かに会話しています。
作品で見るとこう見える
ボス《快楽の園》では、左にエデン、中央に快楽の園、右に地獄が広がり、三面の並びそのものが人間の欲望と帰結の物語になります。中央だけを見ても奇妙で魅力的ですが、左右があることで意味の重みが一気に増します。
トリプティクは、場面を三つに割るというより、三つの面でひとつの思考を立ち上げる形式です。だから『どこがいちばん重要か』だけではなく、『何を並べて考えさせているか』を見ると面白くなります。
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