美術のことば / 形式
メディウム
油絵なら乾いた絵具が残り、映像なら時間が流れ、既製品なら元の用途がついてきます。何を表したかと同じくらい、何を使い、どう見せたかも作品の意味を変えます。その材料と手段を考える言葉がメディウムです。
ひとことで言うと
メディウムの意味
メディウムは、作品がどんな素材や手段、媒体によって成り立っているかを指す言葉です。
作品でつかむ
TV Buddha
彫刻、モニター、映像が組み合わさることで、単一の素材では生まれない関係が立ち上がる
- 材料、記録方法、再生装置、展示方法を分けて見る
- メディウムが変わると、作品の時間感覚や距離感も変わる
- 選ばれたメディウム自体が、作品の意味を変える

材料だけでなく、作品を成立させる手段を指す
メディウムは、作品を成り立たせる材料や方法を指します。油絵なら絵具と支持体、写真なら撮影と印画、ビデオなら記録された信号と再生装置まで含めて考えます。
作品ラベルの『油彩、カンヴァス』は材料の記録です。現代美術では、文字、既製品、作家の行為、観客の参加までメディウムとして論じることがあります。使われた物の一覧より広い言葉です。
作品ラベルを読み、再生装置まで見る
作品ラベルで素材と技法を確認します。次に、額、台座、プロジェクター、スピーカーなど、表示や再生に必要な物を見ます。写真は紙か画面か、映像は一回だけかループか。それぞれ時間の流れが違います。
最後に、別の手段へ置き換えた場面を想像します。映像を静止画にしたら失われるものは何か。既製品をそっくり描いたら何が変わるか。置き換えにくい部分が、作家がそのメディウムを選んだ理由です。
《TV Buddha》では、テレビが入れ物では終わらない
《TV Buddha》では、仏像、カメラ、モニター、現在の映像が一つの輪を作ります。テレビは完成した映像を入れる箱ではありません。仏像の今の姿を返し続ける装置です。
デュシャン《Fountain》は、工場で作られた便器を選び、向きを変え、署名して出品しました。陶器という材料だけを見ても作品の選択は分かりません。既製品を美術展へ移す手続きまで含めて、どう成立したかを見る必要があります。
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1960年代以後 / 国際
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1960年代以後 / 国際
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