ART WORD / 主題と記号

イコノグラフィー

絵の中にある旗、花、冠、動物、持ち物は、ただの飾りではないことがあります。そこから作品の意味を読むのがイコノグラフィーです。

ひとことで言うと

イコノグラフィーの意味

イコノグラフィーは、作品の中にある約束された記号や属性から、誰が描かれているか、何を意味しているかを読む考え方です。

イコノグラフィーの図解

作品でつかむ

ヴィーナスの誕生

貝殻、風神、花々といった要素を手がかりに、神話の場面と意味を読み解ける代表作

  • 人物の持ち物や服装を見る
  • 背景に置かれた植物や動物、色にも意味があることがある
  • イコノグラフィーは正解当てではなく、画面の文脈を拾う見方
サンドロ・ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》
ヴィーナスの誕生 / サンドロ・ボッティチェリ1480年代半ば頃

ひとことで言うと

イコノグラフィーは、絵の中の約束事を読み解く方法です。誰がどんな姿で描かれるか、どんな持ち物や動物が添えられるかには、時代や文化の中で共有された意味があります。

そのためイコノグラフィーを知ると、作品が急に説明的になるというより、『見えていたのに拾えていなかった情報』が増えます。

どこを見るとわかりやすい?

人物の頭のまわり、手元、足元、背景に注目すると見つけやすいです。冠、剣、百合、羊、本、旗のようなものは、その人物の身分や役割を示していることがあります。

ただし、なんでも意味深く読む必要はありません。まずは『不自然に目立っている物』や『わざわざ置かれていそうな要素』から拾うと、入りやすいです。

作品で見るとこう見える

《ヴィーナスの誕生》では、貝殻に立つヴィーナス、風を送る神々、花の散り方などが、ただ美しいだけでなく、神話の場面を形づくる記号として働いています。

《民衆を導く自由の女神》では、旗、銃、フリジア帽をかぶった女性像によって、『自由』という抽象的な理念が視覚化されます。イコノグラフィーは、物語と思想の入口を画面の中につくります。

この言葉が見える作品

用語一覧へ
ウジェーヌ・ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
民衆を導く自由の女神 / ウジェーヌ・ドラクロワ1830年
旗や帽子、人物像の姿から、自由という理念が具体的な像として立ち上がる
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レオナルド・ダ・ヴィンチ《最後の晩餐》
最後の晩餐 / レオナルド・ダ・ヴィンチ1495-1498年頃
誰がどの位置にいて、どんな身振りをしているかが主題理解の手がかりになる
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出典