ART WORD / 絵肌
インパスト
絵画は平らに見えても、近くで見ると表面が小さく起伏していることがあります。その凹凸自体が表現になるのがインパストです。
ひとことで言うと
インパストの意味
インパストは、絵の具を比較的厚く置いて、表面に凹凸をつくる技法です。色だけでなく、絵肌そのものが見え方や空気感を左右します。
作品でつかむ
自画像
絵の具の厚みと筆の方向が、顔の形だけでなく気配まで運んでくる
- 色だけでなく表面の厚みを見る
- 筆の向きがどちらへ流れているかを見る
- 図版より実物の方が伝わりやすい技法

ひとことで言うと
インパストは、絵の具を薄く伸ばさず、ある程度の厚みを保ったまま置く技法です。表面に凹凸ができるので、光の受け方によって色の勢いや動きが変わって見えます。
ここで大事なのは、インパストが『厚く塗ること』だけで終わらないことです。どの方向へ、どれくらいの速さで置かれたかが、そのまま画面のリズムになります。
どこを見るとわかりやすい?
まず、表面の光り方に注目してみてください。平らな部分と、少し盛り上がって光を拾う部分が見えると、絵肌の違いがつかめます。
次に、筆の向きです。渦を巻くのか、横へ流れるのか、短く刻むのか。それを見ると、インパストが『ただ厚い』だけではなく、画面の動きを作っていることが見えてきます。
作品で見るとこう見える
ゴッホの作品では、絵の具の厚みが空気の動きまで連れてきます。《星月夜》では空がうねり、《自画像》では顔のまわりに張りつめた感じが残ります。
画像では『派手な筆づかい』に見えても、実物ではもっと表面が生き物のように見えることがあります。インパストは、画面の上に描いた時間が残る技法とも言えます。

