ART WORD / 絵肌
筆致
筆致とは、絵に残った筆の動きの跡です。読み方は『ひっち』。言い換えるなら、描きぶり、筆づかい、筆の勢いに近い言葉です。絵を見るときは、何が描かれているかだけでなく、どんな速さや力で描かれているかを見ると、作品の印象が変わります。
ひとことで言うと
筆致の意味
筆致(ひっち)とは、筆や道具が画面に残した線、勢い、向き、絵の具の置き方のことです。
作品でつかむ
自画像
筆の向きと細かな刻みが、そのまま顔の緊張や空気まで運んでくる
- 読み方は『ひっち』。描きぶり、筆づかい、筆の勢いに近い
- 線の向き、速さ、厚み、力の入り方を見る
- 筆致を見ると、画家の描き方や画面の緊張がわかる

筆致とは?ひとことで言うと
筆致は、筆や道具が画面に残した動きの跡です。きれいに塗りつぶされているように見える絵でも、近くで見ると、押す、払う、刻む、なぞるといった動きが残っています。
言い換えるなら、『描きぶり』『筆づかい』『筆の勢い』に近い言葉です。美術では、作品の内容ではなく、描き方そのものを読むための言葉として使います。
筆致と筆跡はどう違う?
日常語では近い意味で使われることもありますが、美術鑑賞では少し分けて考えると便利です。筆跡は筆が残した跡そのもの、筆致はそこから感じられる描き方の性格まで含む言い方です。
たとえば『短い筆跡が並んでいる』だけなら跡の説明です。そこから『細かく震えるような筆致で、画面に緊張がある』と言うと、跡が作品全体にどう効いているかまで含めて見ています。
どこを見るとわかりやすい?
まず、同じ方向に流れる筆の帯を探します。空は横に流れ、草は縦に立ち、顔は形の線に沿って回り込む、といった違いが見えると、筆致が形を支えていることがわかります。
次に、絵の具が薄く置かれている部分と、重く残っている部分を見比べます。迷ったら、向き、速さ、厚み、密度の4つだけ見れば十分です。見る人に立ち止まってほしい場所ほど、筆致の密度が上がることがあります。
作品で見るとこう見える
ゴッホの自画像では、顔のまわりを取り巻く短い筆致が、形を固定するよりも、神経の細かな震えのようなものを残しています。似顔の情報だけでなく、画面の張りつめ方が筆でつくられています。
モネ《印象、日の出》では、港の形はあえて曖昧にされ、その代わり色の小さな置き方で朝の湿った光が立ち上がります。筆致を見ると、絵は説明ではなく、見え方の再現装置なのだと実感しやすくなります。
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記事を読む筆致についてよくある質問
- 筆致とはどういう意味ですか?
- 筆致(ひっち)とは、筆や道具が画面に残した線、勢い、向き、絵の具の置き方のことです。絵の内容ではなく、描き方そのものを見るための言葉です。
- 筆致の読み方は何ですか?
- 筆致は「ひっち」と読みます。美術では、筆の跡だけでなく、そこから感じられる速さ、力、密度、画面の緊張まで含めて使われます。
- 筆致を言い換えると何ですか?
- 描きぶり、筆づかい、筆の勢いと言い換えると近いです。ただし美術では、単なる筆の跡だけでなく、そこから感じられる画面の性格まで含めて使います。
- 筆到ではなく筆致ですか?
- 絵の表面に残る筆の動きや描きぶりを指す場合は、一般に『筆致』と書きます。読み方は『ひっち』です。
- 筆致と筆跡はどう違いますか?
- 筆跡は筆が残した跡そのものを指し、筆致はその跡から感じられる描き方の性格まで含みます。たとえば短い筆跡が集まって、震えるような筆致に見える、という使い方です。
- 絵で筆致を見るときはどこを見ればいいですか?
- 線の向き、速さ、厚み、密度を見るとわかりやすいです。空、草、顔、背景で筆の動きがどう変わるかを見ると、画家がどこを強く見せたいかも追いやすくなります。
