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《オランピア》で見返される感覚を見る

この絵は、どの瞬間に『こちらが見ているだけではない』感じになるでしょうか。

エドゥアール・マネ《オランピア》
Olympia / エドゥアール・マネ1863年
理想化された裸体ではなく、見る側と緊張した関係を結ぶ現代の人物として置かれた、近代絵画の転換点

見るポイント

3つだけ順番に目を置きます。ひとつでも気になる場所が残れば十分です。

  1. 1
    まず視線を受け止める

    人物の目を見て、自分が一方的に眺めている感じでいられるか確かめます。

    この絵では、見る側の安全な距離が保ちにくくなります。視線が返ってくること自体が画面の緊張を作っています。

  2. 2
    手と身体の止まり方を見る

    顔からいったん離れて、腕、手、足の向きがどれくらい意識的に止まっているか見ます。

    やわらかく横たわるというより、こちらを意識して身を保っているように見えるため、画面が落ち着きません。

  3. 3
    花束、メイド、黒猫を足す

    背後の花束、メイド、足元の黒猫を順に見て、室内の空気がどう変わるか考えます。

    周囲の要素は飾りではなく、訪問者や社会的な関係をにおわせます。人物だけで完結しないところが重要です。

見終わったら

《オランピア》は裸婦画として知識で処理するより、『見ている自分も画面に巻き込まれる』感覚から入ると近づきやすくなります。

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