1886年、印象派の展覧会にスーラの大作が現れた

印象派が光の移ろいを短い筆触で捉えたあと、スーラたちは色の置き方をより計画的に組み立てました。批評家フェリックス・フェネオンは1886年、彼らを「新印象主義」と呼びます。

同年の第8回印象派展では、《グランド・ジャット島の日曜日の午後》が展示されました。川辺の休日という身近な主題に対し、人物は静止し、色は細かく分けられています。印象派の展覧会の中でも、その違いは目立ちました。

点描は筆触、分割主義は色の組み立て方

点描は、小さな点状の筆触で描かれた見た目を指します。分割主義は、色を絵具の上で濁るまで混ぜず、別々の筆触として隣り合わせる考え方です。

点が丸いかどうかより、青と橙、赤と緑などの色がどこで隣り合うかを見ます。離れたときに色が目の中でまとまり、明るさや揺らぎを感じさせるよう計画されています。

点の奥には、動かない人物の列がある

《グランド・ジャット》では、立つ人、座る人、日傘、木の幹が垂直方向に繰り返されます。川岸の水平線と交わり、人が多いのに整然とした画面です。

近くでは色の粒を、離れてからは人物の並びと大きな明暗を見ます。二つの距離を往復すると、細かな筆触と堅い構図が同時に働いていることが分かります。

なぜ20世紀へつながるのか

分けて置いた色を、現実の見え方に従わせる必要はありません。シニャックらの鮮やかな色は、後のフォーヴィスムがさらに大胆な配色へ進む足場になりました。

ファン・ゴッホも1886年にパリへ移った後、分割された明るい色を試しています。点の形を受け継ぐかどうかにかかわらず、色同士の関係を組み立てる発想が20世紀へ渡りました。

三歩下がって、また近づく

作品全体が見える距離から、明るい場所と暗い場所、人物の列を確認します。次に近づき、肌や芝生に何色が置かれているかを見る。もう一度下がって、その色がどうまとまるかを確かめます。

可能なら印象派の一枚と並べ、筆触の大きさと人物の動きを比べてください。光への関心を受け継ぎながら、即興的な印象を計画的な色と構図へ変えたことが作品から読めます。

作品で見る

点描で描かれたスーラの大作
グランド・ジャット島の日曜日の午後 / ジョルジュ・スーラ1884-1886年
新印象主義の理論と実作を同時に示す作品
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フィンセント・ファン・ゴッホ《星月夜》
星月夜 / フィンセント・ファン・ゴッホ1889年
分割的色彩感覚の展開を考える比較対象
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アンリ・マティス《帽子の女》
帽子の女 / アンリ・マティス1905年
新印象主義後の色彩解放を読む比較対象
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よくある質問

新印象主義は印象派を否定したのですか?
否定というより、印象派の成果を理論的に押し進めた側面が強いです。光の観察を、色彩構成の設計へ接続した運動と考えると理解しやすくなります。
点描法だけ覚えれば十分?
筆触だけだと半分です。色の隣接関係や、離れて見たときの統合効果まで見ると、新印象主義の狙いがはっきりします。
最初に向き合う1枚は何?
《グランド・ジャット島の日曜日の午後》は最初の1枚に置きやすいです。構図・色彩理論・鑑賞距離の差を、1枚で体感できます。

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クールベは同時代の労働を大画面へ置き、スーラは色を小さな点に分けました。作風は遠く見えますが、二人の背後には、見えるものを観察し、分類し、確かめようとする19世紀があります。

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ジョルジュ・スーラ《グランド・ジャット島の日曜日の午後》

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《グランド・ジャット島の日曜日の午後》の構成・補色・点描を解説

作品
ジョルジュ・スーラ《グランド・ジャット島の日曜日の午後》
技法
キャンバスに油彩。純色の小さな点を並べる点描

《グランド・ジャット島の日曜日の午後》は、スーラがキャンバスに油彩で描いた点描の代表作です。純色の小さな点を並べ、離れて見ると目の中で色が混ざって見える視覚混合を利用しています。

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